
夜は実家で食事。妹にスーツケースを借りる。
「堀江敏幸 なずな」を読み終える。400ページを超える分厚い本だったけれど、読み終えて思うのは、都会から出戻った独身男のイクメン物語のところはぜんぶすっとばして、カレーピラフをつくりたくなる小説ということ。
なずなが眠っているあいだに、タマネギ、ピーマン、舞茸、豚こま、それから残しておいたブロッコリーの茎を冷蔵庫から取り出して、昨日の深夜、ベーコンを焼いたフライパンにこびりついて白く固まった脂をそのまま使い――つまり、洗ってなかったということにすぎないのだが――、細かく刻んだ右の食材を投げ入れて炒め、そこに米を加えてさらに炒めてから、なずながここへ来る前に買ったやや古めのカレー粉を入れてまた炒めた。ベーコンの脂があるのでバターは我慢することにして、それをざっと深鍋に入れ、米と同じ分量の水を加えて火に掛けた。塩も、ちょっとだけ入れた。要するにカレーピラフである。装丁がいいなと思ったら著者自装だった。
クラウドワークスで20分の5までのこったバナーは結局だれも採用されることなく終わるという白けた結果になり、応募者全員に金は均等に分配された。ちょっと腑に落ちない。それでもまたきょうもパンフレットを提案した。報酬にありつけるかは別として、やりたい仕事だけを選べるのはまあ面白いところもある。
本屋で芥川賞を特集した文藝春秋を立ち読み。今回突出した作品はなく、ひとつに絞るのがむずかしかった。と、選考委員のもごもごしたものいいが並ぶ中、村上龍だけは受賞作を趣味的で無意味な洗練、"「"という記号がでてきた時点で興味を失ったと強く意見していて、ここまではっきりいう村上龍は偉いような気がした。今、村上龍に絶賛されることは、あまり嬉しいことではないだろう。ださくてかっこいい村上龍は健在だったし機能していた。今号には「柴崎友香 - 春の庭」がまるごと収録。
モンタージュで、明日の演奏のための公開リハーサル(ヴァイオリン:谷本華子 ピアノ:塩見亮)を見ながらビールを飲む。VIP気分。
二条の住宅街にある森林食堂でカレーを食べた。とてもおいしい。内装も凝っていて、緑色の壁と南国風のインテリアと謎の情熱を感じるミッキーマウスの手作り人形が開放的なムードをつくっていた。お店のお姉さんも気さくすぎる。
ライブが終わったあとの握手会で、オフになった大森靖子を間近にみたけど、その姿や振る舞いは26歳の華奢な少女という感じで、進化する豚感などまるでない。職業ブスと自称するにも無理がある。むしろブサイクな写真こそわざわざつくっているのだと私は確信したかわいい。
— シワプリ (@siwapuri) August 17, 2014
終演後は握手会のようなものが当然のように始まり、大森さんは一人ひとりクソ丁寧に対応をしていて恐ろしかった。客のほぼ全員が並んだので、1時間待くらい待ったけど、サインとか写真とか握手できて楽しかった。
いつものようにレコードを売ったり買ったりと、ちまちまごそごそ。買ったのは、2枚。斉藤哲夫「君は英雄なんかじゃない」のオリジナル。コンディションがよくないとはいえ200円だったら買うです。リイシューはすでにもっていたけれど、あれはシングルジャケットだったので、この2色印刷の見開き仕様がうれしい。もう1枚は友部正人「誰もぼくの絵を描けないだろう」。こちらも安かったので、つい2枚目の購入。アートロックにて。
はじめての獅子文六を読み終えた。これがベストではないというかんじで、あまり深みはなかったけれど、1962年の言葉の新聞小説であっても軽いテンポですらすらいけたのはよかった。
見積もりを作ったり、キンコーズで名刺をつくったりもした。