土曜日, 8月 30, 2014

昼ごろ、強い雨が降り、ことしの夏は終わったという感じがした。

「堀江敏幸 なずな」を読み終える。400ページを超える分厚い本だったけれど、読み終えて思うのは、都会から出戻った独身男のイクメン物語のところはぜんぶすっとばして、カレーピラフをつくりたくなる小説ということ。

なずなが眠っているあいだに、タマネギ、ピーマン、舞茸、豚こま、それから残しておいたブロッコリーの茎を冷蔵庫から取り出して、昨日の深夜、ベーコンを焼いたフライパンにこびりついて白く固まった脂をそのまま使い――つまり、洗ってなかったということにすぎないのだが――、細かく刻んだ右の食材を投げ入れて炒め、そこに米を加えてさらに炒めてから、なずながここへ来る前に買ったやや古めのカレー粉を入れてまた炒めた。ベーコンの脂があるのでバターは我慢することにして、それをざっと深鍋に入れ、米と同じ分量の水を加えて火に掛けた。塩も、ちょっとだけ入れた。要するにカレーピラフである。
装丁がいいなと思ったら著者自装だった。