日曜日, 3月 10, 2013

amazonのマーケットプレイスで購入した「桑原甲子雄/東京」が600頁を超える大著だとは思っていなかった。よくみるとスペックは書いてあったけれど商品写真がないとわかりにくいな。この写真集はツヤのない書籍用紙が使用されていることが新鮮だった。内容にはよく合っている。どこにも発表するあてのなかった、遊歩者の作品集。1934年から93年の東京。
私の写真する背景には文学でいうと、川端康成の「浅草紅団」、高見順の「如何なる星の下に」が時代の雰囲気としてあり、永井荷風の作品群ももちろん東京の情緒を誘発してくれた。
編集者ということもあってか、はしがきの導入にも魅力があり、桑原甲子雄を通じて写真以外の面でも戦前の日本、東京に興味が繋がりそう。