九条山のスタジオは大量の楽器が所狭しとならんでいて、想像以上にカオスだった。ギター、ギター、ギター(省略)、ドラム、ピアノ、ベース、チェロ、木琴。MacBook Pro と ProToolsの存在感がここでは薄い。まさにchaos and creation in the backyardである。演奏ができるならたまらない環境だろうな。そんな録音のための場所でわたしは雑談とレコードを聴いてすごした。ひとのレコード棚をみるのは楽しい。「こういうのがすきでね」と見せてもらったFolkwaysはジャケットのつくりやデザインにも魅力があったし、Elizabeth Cottenは最高で、すぐに欲しくなってしまった。
屋上へ上がると、山を背景に3方は緑がひろがり、視界の開けた西側には眼下に京都市内が一望できた。床は広々とまったいらに続き、景色を遮る手すりはなく切りっぱなしになっていて、境界は遠近感だけという鋭さがこの空間の印象をつよめた。しばらくぼんやりしていると、ときどき鳥が鳴いているのがきこえてきて、「ここでライブやったらHERONやん、めっちゃええやん」などと話してすごす。
山を降りてWORKSHOPと100000tとJEUGIAに立ち寄った後、アジェ松原本店で飲み食いし、酒の入った話をした。業種は違えど理解できることは多い。店を出た後、名前の無いバーで、さらに酒の入った話をして、六曜社ではもう酒の入った話はやめてコーヒーを飲みつつ安藤明子さんと少しはなした。地下鉄にのって12時前に帰宅。